「可愛い」と「ブス」を考える

Netflixのqueer eye in  JAPAN はアメリカ人のゲイ5人組がある人の人生を輝かせるという番組だ。それぞれスタイリスト、料理、インテリア、カルチャー等のスペシャリスト達だ。よくあるお父さん変身計画の凄い版(比べ物にならない)。なぜなら、外見だけでなく中身から自信を持たせようとする内容。「自信」を構成する要素は様々あって、それが外見であったり、料理することだったり、コミュニケーションすることだったりと、ちょいと日本人の感覚から外れた視点からやってくる。単純に自分を褒めことや、見つめ直すことの他に、人を褒めまくる彼らが強烈に後押ししまくるのだ。良いものを作り出せる人は、良い点を見つけ出すのもプロで、さらにそれを一つ二つ上のレベルへ押し上げてくれる。

自信ない→自分と向き合う(5人のヒアリング)→長所を見つけ出す→長所を活かす方法を教わる→自信を持たせる

5人は衣(髪/ファッション)食住+カルチャーのスペシャリスト

ネットフリックスでこんな感動するエピソードを見ることができるとは思わなかった。友達になんとなく薦められて見たけど、強烈にインパクトが残っている。日本は世界で最も「自信のない国」というデータもあったりするので、この番組は素晴らしいと思う。

一方で、相席スタート 山崎ケイの「ちょうどいいブスのススメ」たまたま同時期に読んだ。アメトークに出演する彼女を見て、一発でファンになってしまった。美人ではない女性が、男性の心理や情動を上手く読み取りながら、どのようにアプローチをすれば良いかが、エピソードを交えて書かれている。この洞察力に感銘を受けた。

しかし、同時に「ブス」という言葉が溢れている日本の状況は少し残念である。人によって完成は違うのだから、もっと色んな美人がいてもいいし、色んな可愛いがあっても良い。体型ももっと様々で良い。理想に偏りがあり過ぎる。最近は渡辺直美によって少しずつ変わってきてはいるかもしれないが、まだまだ道のりは遠い。10人中8人が細くて、アイドルのような体型を目指し、モデルに憧れている。もっとカーヴィーに憧れてもいいし、ポッチャリ系に自信を持つことがあって良い。理想は一つでは「多様性」ならない。