3/11現在のイタリアのコロナ状況を多角的に考えまくる

昨日時点での、総感染者数1万人超え、死亡者631人、完治数約1000人。すでに医療崩壊してることが間違いない状況で、数日前からトリアージも行われ、死者数が右肩上がり。この悲惨な状況はどうして起こってしまったのか、ありとあらゆ情報をまとめました。結論は大きく分けて二つあり、一つ目は経済的政策のミスで検査のし過ぎ、そして二つ目はイタリア人の振る舞いや性格の特徴である。

まずは日本との基本的な数値の比較から。人口と3/11(水)12時現在の状況

日本:人口1.2億人、総感染者数:552人、死亡者12人、完治数102人、検査数9195。

イタリア:人口6千万人、総感染者数10149人、死亡者数631人、完治数1004人、検査数60741。

https://www.populationpyramid.net

医者の数(千人あたり)、 日本が2.4人、イタリア4.0人 ナースの数が1000人あたり、 日本:11.3人、イタリア:6.7人 病院のベッド数が1000人あたり、 日本:13.1、イタリア:3.2 日常喫煙者(15才以上) 日本:17.7%、イタリア:19.9%。ただし日本はナースの数が実際の数はかなり少ない(寿退社等を考慮されてない)のではと、友達の医者談。ICUの数はイタリアは千人あたり3つと先進国の中では少なく元々のキャパが少ない可能性も大。

少子高齢化の進む二カ国、はっきりと明暗が別れる形となりました。日本とイタリアで死亡者数が60倍以上離れてしまいました、人口比率を加味すると、日本の人口の半分なので120倍。死亡者は圧倒的に疾患を持った高齢者です。これは世界共通。イタリアも死亡者の平均年齢は81歳、高血圧、心疾患、糖尿病の疾患がある患者が多数と発表されています。そもそものイタリアの平均寿命は82~3歳ですが…そして、そもそも平均年齢が低い、高齢者の少ない国はそもそも死亡者がほぼ出ません。

https://www.worldometers.info/coronavirus/coronavirus-age-sex-demographics/

この状況はすでに結果ですので、初動の段階のどこに要因が考えられるのか。ここで一つ目のトピックとなります。つまり「検査」ですね。検査の数を絞った日本と検査を積極的に行ったイタリア。ここでまず分かれました。結果的に検査は多くしない方が良かった。その理由は二つあって、一つ目の理由は「検査の精度」。日本ではPCR検査、イタリアではtampone(タンポーネ)と言われてますね。どちらも同じものです。2つ目はウィルスが新型だから。

PCR検査の精度(感度と特異度)は30〜80%とばらつきがあり、本来であれば事前確率(熱や咳が数日続いている症状等)に加味して検査を応用し、診断を下す。この場合の検査はあくまで参考値です。骨折とかなら間違い無いだろうけどね。そもそも「検査」というのものは、医師が診断を行うために必要なもので、決して希望者に行うものではないのであります。話を戻して、この精度の生で偽陽性(陽性なのに実は陰性)と偽陰性(逆パターン)が生まれます。

そして何よりめちゃくちゃ手間がかかります。まず綿棒のようなもので喉の奥をグリグリします。これがちゃんとできないとウィルスがいるかどうかわからない。次にこの粘膜を試験管に入れて、ウィルスの増殖させます。そしてようやく判定ができる。日本の院内検査出来るところで、早くて一日 数時間。イタリアがこれより早く出来るとは考えづらいですね。これを1日に、何百、何千とこなす事になる。リソースが取られます。現場疲弊します。精度が落ちます(少なくとも上がることは無い)。(追記)さらに検査時の適切な防護服着用が疎かになり、検者の感染率が増加→被験者の感染率アップの懸念。

次に仮に陽性でも症状がなければ自宅待機、症状が軽くても自宅待機で8割以上はこれのどちらかです。特効薬は無いので、治療法が無いのです。なので、基本解熱剤や咳止めを飲んで自宅待機。そして勝手に治る。イタリア人の性格を考えればパニックなって病院に押し寄せ、院内感染をさらに加速させることも大いに考えられます。大半の人はこれで終わります。陰性の人は晴れて街に繰り出し、偽陰性の場合はウィルスを盛大にバラまく事になります。

よって、希望者全員に検査をする意味は全くない。2/28にイタリアも症状のある人だけに絞るように政策を変更しました。それでもトータル6万。ちょっとおかしい…感染症専門の医者友達に聞いてもやっぱり異常。結果、病院はパンク。現場からの悲痛な叫びが聞こえてきます。3/9の時点でトリアージのニュースもありましたし、本当に悲惨な状況が続いています。

長くなりましたので、二つ目の特徴は次回に!

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