N校は日本と世界をつなぐべき

暑いですね。6年ぶりに夏を日本で過ごしております。この湿気地獄は梅雨が明けても全く意味がありませんね。ランニングしててもペース保てないし、洗濯ものも乾かないし、お風呂場はすぐカビるし、日本で夏はなるべく過ごしたくありません。でも白いご飯は美味しいし、お魚も美味しいので許します。最高。

https://newspicks.com/news/1690326?ref=user_285727

今日はこんな記事。角川ドワンゴ学園のN高等学校の記事です。ちらっとは聞いてましたが、詳しくは知りませんでした。それでこの記事読んでちょっと調べたら、非常に興味深かった。通信制高校の革命ですね。高卒資格を取る勉強に加えて、様々な課外授業があります。プログラミング、文芸、ファッション、ゲームプログラム、漁業、農業、伝統工芸、酪農など。卒業資格は「1.高校の在籍期間が3年以上 2.取得単位数が74単位以上 3.必履修科目を全て履修 4.特別活動を必要時間数受講の4つの要件を満たすと卒業できます。」だそうです。そして、年一回のスクーリングに参加するだけ。彼らは通信制とオンラインというプラットホームを利用して「教育」を行うわけです。そのモットーは

これをやりたいからN校に行く

つまりは様々な個性的な生徒を集めて、アクティブに学ぶ場を提供するわけですね。要するにいろんな奴がいるわけです。そして、繋がっていく。きっと従来の通信制高校とは大きく違うところですね。当たり前過ぎますが日本語で勉強する。でも、オンラインなら日本にいる必要がない。だったら

海外にいる日本人の生徒を集めたらいいじゃん

と思うわけです。これ革命です。生徒にすでにヨーロッパを転戦するレーサーがいるみたいですね。2015年時点で20歳未満の海外在留日本人は約30万人います。各年齢1,5万人数いると仮定しても、高校生だけで4,5万人いるわけです。海外の現地(以降:現地)に住んでいる日本人の親は常に子供の教育問題に直面しています。日本人学校がある街もあります。そして、中学までは補習校という週末に日本の義務教育を補填することもできます。しかし、外務省のデータでもわかるように日本人高等学校は海外にありません。仮に日本人学校や補習校に通っても、中学までの教育では日本人の大人としては不十分なわけで、その中で一番の問題は言語です。日本語は異常なほど習得するのに時間がかかります。敬語も複雑です。現地に住む日本人の親が最も危惧するのはこの「日本語」なのです。高校生になっても敬語が使えなかったり、漢字が書けない人が存在していて、現地では大問題なのです。では、どうしているか?子供を日本に返してしまうのです。日本にいる日本人と同じ教育を受ける。現状、その個性を活かせる学校はそれほど多くないでしょう。結果、個性が潰れ、受験戦争というレッドオーシャンを渡るしかありません。15歳で人生を決断するのは容易いことではなく、親に委ねる羽目になってしまう。仮に現地校で18歳を迎えて、そこから帰りたいと思っても、それこそレッドオーシャン以上のブラックオーシャンが待っています。しかし、高校生の間に色んな職業を考えれば、自分のやりたいことが見えてくる可能性は高いと思うんです。現地の文化をキープしつつ、日本人として成長する。こんないいとこ取りが可能じゃないでしょうか。だから絶対に人は集まります。これを学校側のメリットに言い換えると…

色んな価値観に触れた生徒が集まります。

ポイントは全員が「日本語」を話せるということです。よく、海外の高校と提携して交流とかありますが、それ以上の意味があります。なぜならお互いにネイティブジャパニーズだからですね。日本人が海外に出て苦手とするアイデンティティーの確立にも必ず役に立つでしょう。ニューヨークで育った子供、東京で育った子供、パリで育った子供。それぞれの場所がどのようなポジションにあるのか。その地元やオリジンを意識することは多くの日本人に欠けていることです。東京生まれの東京育ちで、周りは全員日本人。そんな中で自分が「東京」「日本人」を意識することは決してありません。世界に出て「東京って、日本ってどういうところなの?」と質問されて初めて意識するものです。

他にもメリットがあると思います。日本在住の生徒がヨーロッパ系のファンションをやりたいとして、パリとかミラノとかに仲間がいればテンションmaxです。ミラノ育ちでファッションやってる子は日本のファッションにも非常に興味を持っていると思います。共通の何かは人をつなげます。田舎に住んでいて、ちょっと奇抜なフランスファッションは誰にも理解されず、引きこもってしまった。でも、N校でパリやミラノのファッション好きな仲間と出会い、日本で学校に行くことすらできなかった子がいきなり友達のいるパリに行ってしまった。それから人生が変わった。なんてストーリーだってあり得ると思うんです。

もともと何らかの理由で普通の高校に行くことができなかった高校生達が通信制高校というプラットホームで出会い、繋がっていく。さらに世界中の大学に進学できるわけで、そうなったらN校のバリューは確立されます。他のどの学校も真似できないんです。どんなに偏差値の高い学校でも。だからN校には日本と世界を繋いでほしい。

日本海の夕日は美しい。海の向こうにはいつもワクワクする世界が広がっている。

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