イタリアらしさを最も象徴してる会社と個人的に思っているアリタリア航空。当然、今回のコロちゃん騒動の影響で多大なるダメージを受けております。
サクッと会社説明をしますと、アリタリアはイタリアのナショナルエアラインで、潰れそうなために国の政府管理下(amministrazione straordinaria)にあります。詳しい歴史はwikiをご覧ください。めっちゃ詳しいです。
ハイライトは、同時多発テロ以降の経営悪化による国有化(政府が株式の49%保有)、2007年、エールフランス-KLMに買収が決まりかけるも労働組合の反対により断念。その後、紆余曲折。2014年にエディハド傘下になるも2017年に再度経営破綻し、政府管理下へ。
この度6月より、国有化が始まり(今までと何が違うんだ…)、運行を再開します。ソーシャルディスタンスが必要なため、1/3から半分の座席しか使えません。エコノミーでNYまで片道1200ユーロ…ローマとミラノから飛ぶ予定です。さらに5/20付けでスカイチームから脱退したことが報道されています。今までスカイチームでエアフラとアリタリアでマイルを貯めてきたのでショックです…涙
国有化に伴い30億ユーロ(3600億円)の融資が決定し、かいつまんで記事をご紹介します。「今回の融資にプランは全くない。ただ、ルフトハンザ(ドイツ政府から90億ユーロの融資)やブリティッシュエアウェイズに対抗したいだけ。」これだけの融資は前例がなく、アリタリアの資産は多く見積もっても18億ユーロ。そして、過去45年で126億ユーロの融資を受けてきました。この金額はイタリア人一人当たりに換算するとなんと210ユーロ/人に。
過去に乗客の荷物をくすねて計86人が逮捕されていたり、物凄いブラックな会社であります。労働組合が無駄に強い。イタリアが経済に弱い理由は確実にここにあるので、いつか触れたいと思います。そして、これからもアリタリアらしくあってほしいと思います(他人事)。