イタリアにおける差別問題

昨日、コパイタリアの準々決勝ナポリーインテル戦が行われました。0-2で見事インテルの勝利です。セリエAでここ二戦、負け、引き分けと流れが良くなかったインテルですがリーグ首位を走るナポリに完璧に勝利しました。GKのハンダノビッチは相変わらずの安定感、長友はキーマンとなるメルテンスを完璧に抑えてましたね。攻撃陣も見事な2得点。完全にチームを取り戻しました。

しかし、二点目をインテルが入れたところで気になる出来事が。インテル監督マンチーニが激おこプンプンまるでした。その時は実況も何が起こっているか把握できていませんでしたが、どうやらナポリ監督が「Frocio (おそらく Finocchio) :ホモ野郎 」的なことを言った模様です。この差別的発言に耐えられなかったマンチーニ監督はチームが得点したにもかかわらずナポリ監督に詰め寄ってました。

両監督の間にいた第4審判は本日事情聴取を受ける模様。ナポリのサーリ監督は最大4カ月のベンチ入り停止処分があるとのこと。試合にも負けて、そんな処分は散々ですね。でも、すごく厳しいのがヨーロッパ。様々な人種、宗教、思想、性的嗜好が混じっていますので、それらを侮辱する行為は厳しく罰せられます。ただ、あの場面でナポリの監督がマンチーニに暴言を吐く意味が個人的にはわからない。果たして彼に向けられた言葉なのか?

僕が印象に残っているのも数年前のインテルーナポリ戦。インテルのサポーターが「Siete Napolitani!!(お前らはナポリ人だ!)」と横断幕を出し、これが差別的発言と取られてインテルに罰金数百万円という事件がありました。これが差別的発言なのかなという議論はともかく、厳しいですね。日本でも浦和のサポーターが「only Japanese」の横断幕を出して、制裁をくらってましたね。まあどっちもどっちなんです。

さてこのFinochio(野菜のフェンネル)ですがイタリア語では「ゲイ」を表す言葉でもあります。皆様、この言葉を使う時は気をつけましょう。18世紀ごろにアジアからイタリアにやってきたとされるフェンネル。主に南の方で収穫される野菜です。今ではどこでも見かけますが、当時は非常に少なかった模様です。よって「マイノリティー」を指す言葉として「ゲイ」にあてはめられたよう。

さらに俗説が。中世では「魔女狩り」と同時に「ゲイ狩り」も行われていました。彼らを火あぶりの刑の後の異臭をフェンネルで覆ってごまかしたようですね。ただ公式な見解ではないみたいですが。。

早速ナポリ人にいじられちゃってます、マンチーニ。今後の展開見ものです。Finocchi.Sarri_.356x237

写真はcalciomercato.comより。

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