昨日のブログ(その1)を読んでから今回のを読んでいただけれると、スムーズに今回の「その2」に進んでいただけます。
イタリア:3/12現在(昨日比)、感染者数12,839人(+2249)、死亡者数1,016人(+189)、完治数1,258人(+213)、計15,113人(+2651)検査数が昨日今日で50000超え。検査しまくる方針は変わらないようです。
赤:合計、ピンク:感染者、黒:死亡者、緑:完治者
日当たりのデータなので、減れば下がります。3日前に感染者数が減ったように思われますが、死亡者数は変わらず、感染者数が減っただけ。検査数が少ないのでそこに比例してます。
さて本題です。今回は文化的観点から。つまりイタリア人の特徴から見ていきましょう。今回のイタリアの医療崩壊は重症患者をICUに受け入れ切れないことにあります。中心は「高齢者」です。つまり高齢者はどのような行動を取っているのかが重要になります。
イタリアの年金受給は2020年現在、67歳からです。今回の死亡者の平均年齢は81歳(1週間前の発表)ですので、年金受給者の行動パターンが大事になります。まず彼らはどこにいるのか?何をしているのか?それは、
Bar(カフェ)にお友達みんなで集まってお喋りしたり、カードゲームしたり。これは結構イタリア全土で見られます。そして、リモートワークが開始された3日前もちゃんと見られました。こちらは3/10の僕のツイート。
このような光景が北イタリアで見られるとすると、彼らの中にスプレッダーがいたとすると恐ろしいことになります。ハグやらキスやら、大声で唾を交換しまくりで長時間一緒にいるわけですから、確率はかなり高いわけですね。さらにはタバコまで吸ってる人も多い、副流煙にも慣れてる世代なので確率はさらに高まります。日本では「孤独死」という言葉があるくらいなので、文化が全く違うわけです。つまり社交的な人が多い。一方、ドイツはというと、
あまり社交的ではないようです。こちらはドイツ在住のイタリア人のツイートです。感染者が若い人中心、高齢者は孤立してるとのことです。日本に近いものがあります。現役世代は当然動き回るので感染率は高くなります。しかし、感染者の死亡率は世界的に0.2%ですで、大半は無症状or軽症で終わります。
しかし、現役世代が高齢者と多く関われば、高齢者への感染率が上がる。つまり「社会的に高齢者が孤立」していルことが、今回のコロナ騒動では優位に働きます。イタリアの現場はというと、現役世代が親世代と住んでることも多く、孫と一緒に暮らしている人も多い。特に北イタリアでは仕事があるので、一人暮らしをする必要が全くない。一方、南出身の人たちは仕事がないから、北へ出て来ているので、一人暮らしの人が多い。
ミラノに留学した時、驚いたことの一つとして、イタリア人は週末に実家へ帰る!学校に大きい鞄で来て、そのまま数時間バスや電車に乗って実家へ帰ります。家族の繋がりがめちゃめちゃ強い。日本人的感覚からするとありえない 笑。逆におじいちゃん、おばあちゃんからすると、
と、なるわけですね。なので、家でもキス/ハグしまくりだと思います。子供たちが持ち帰ったウィルスが感染する可能性はめちゃくちゃ高い。結果、
子供や孫から誰かが感染→日々のBarでお友達に感染
のパターンがかなり多いのではないでしょうか?学校は2週間前に閉まりましたが、Barは最後まで開いてました。まずはお年寄りを守る政策が完全に欠けてるんですよね。昨日のイタリア大統領のスピーチにもその視点はなかった。そして、今日のフランスのマクロン大統領は最初に「まず守るべきは脆弱な70歳以上」とはっきり明言していました。
イタリアは何をすべきだったかというと
「高齢者の隔離」
です。物理的にしないまでも、その注意喚起を絶対にするべきでした。「ただ距離を開けて」「手を洗って」では全く伝わらないし、足りない。今回はただのインフルじゃない!と、いうのは悪くないと思いますが、今回のコロナは高齢者との相性がすこぶる悪い。学校やリモートワーク推奨もありだとは思いますが、まずは高齢者への注意がないと意味がない。
次回はイタリアとフランスの大統領のスピーチを見比べて、政策の違いを検証してみたいと思います。では!