コンテとマクロンのスピーチを比べてみる。

3/13現在(昨日比) 死亡者:1266人(+250) 現在感染者:14955人(+2116) 完治:1439人(+181) 感染者、完治者は検査数に比例、一方死亡者は緩やかに上昇。本日の検査数11477件。

スペインあたりが怪しくなってきましたね。フランスも黄信号。ラテン系は家族の繋がりが強いから、世代間を超えて感染してしまう。一方でドイツは踏ん張っていますね。数字からだと結果論なので、非常に見えづらい。全部の国をカバーするのは不可能です。

一昨日、イタリア首相コンテの会見がありました。昨日、フランス大統領マクロンの会見がありました。この二人のスピーチの中身があまりにも違ったので紹介したいと思います。

まずはイタリア首相コンテさん(55歳)

  • 会見時間は9分。
  • 医療従事者への感謝
  • 国に現状に触れる
  • 全イタリアを封鎖
  • 全てのお店(バール、レストラン、美容院等)を営業停止
  • スーパーと薬局は営業。だから焦るな。
  • 必要な場合を除き、家から出ては行けない
  • 習慣を変えるのは難しいが、2週間頑張ってくれ
  • イタリアは誇り高き国だ、今こそ全員で乗り切ろう

的な内容でした。一方でフランス大統領のマクロんさん(42歳)

  • 会見時間は25分
  • 国の現状に触れる
  • 医療従事者への感謝
  • 怒る/不安になる必要もない→国民を落ち着かせる
  • 科学的に基づいた対応をし、ウィルスと闘う必要がある
  • 一番大事なことは「脆弱な人を守ること」:70歳以上、呼吸器系に疾患がある人
  • 上記の人とのコンタクトを最小限にすること
  • 次に大事なことは、拡散を防ぐことである
  • そのために3/13より学校を閉鎖する。期間は未定。
  • 会社はテレワークにし、必要な場合は距離を保つ。
  • 集会は最低限にしなければならない
  • 健康に値段は付けられない、政府はありとあらゆる手段で病人を助ける
  • 我々はEU全体で、研究を進めている
  • 経済的に困難が生じることはわかっている。失業や給料は国がサポートする
  • EU全体でウィルスの蔓延を阻止する
  • 二つ守ってほしいことがある
  • ナショナリストになってはいけない。これはEU全体の問題
  • 個人主義に走ってはいけない。「私」ではなく「私たち」の国としての問題
  • 手洗い、消毒を心がける。握手やハグはしない。人との距離を保つ。これが人の命を救う。
  • もう一度、お年寄りを最優先に守る。家族かもしれないが会うのを控える。胸が張り裂ける思いだろうが、必要なことなのだ。
  • 私は国民全体のことを考えている、国として。

と、両者にはかなり差がありました。マクロン大統領のスピーチは論理的、シリアス、フランスとしての誇りを感じさせるものでしたね。字幕や手話でのダイバーシティへの配慮から始まり、EU全体への言及もあり、経済面での言及と、ハイライトがしっかりしていました。久しぶりのフランス語にだいぶ苦戦しましたが、内容も非常にわかりやすくなっていました。

一方でコンテ首相はハイライトが政策の二つで、内容も今一つ。政策の論理的な説明もありません。中身の濃度が明らかに違い過ぎる。今回のコロナは、「若者には風邪以下」「基礎疾患のある高齢者には殺人ウィルス」の二面性があり、明らかに脆弱者を隔離する必要があります。そこを論理立てて上手く説明できるマクロンはデキるな!って感じですね。

フランスはこれからが正念場ですが、どうなるか見ものです。

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